- 耐電圧性能を知りたい
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製品カタログのヒューズ定格電圧の項目をご覧下さい。事故時に想定される短絡路中の回路電圧(DCの場合は整流後の電圧)よりも定格電圧が大きいヒューズを選んでください。ただし以下の点にご注意願います。
- ACかDCかにより、ヒューズの定格電圧が違う場合がありますのでご注意下さい。
- DCの場合は短絡路中の回路時定数(L/R)によって、使用できる電圧が変わります。各ヒューズの"直流回路への適用"グラフを参照願います。
- 適用する規格(UL規格・CCC規格等)により、同じヒューズであっても定格電圧が変わる場合があります。定格を超えた電圧の回路で使用すると、規格認定ヒューズと見なされませんのでご注意下さい。
上記の選定により遮断は可能ですが、さらに電圧に余裕を持った選定をすることにより
- 電源電圧変動に対応できる
- 遮断時間を短くすることが出来る
- 最小遮断電流を小さくすることが出来る。
という利点があります。
※短絡電流の立ち上がりdi/dt=50[A/μs]以上の場合は、お問い合わせください。
- 遮断性能を知りたい(保護対象物が破壊される前に遮断できるか知りたい)
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過電流時間がおおよそ10ms以上の場合
(ア)溶断特性曲線よりご判断願います。対象物の破壊特性の電流A-時間secグラフが溶断特性曲線より右側に位置している場合、破壊前に遮断が可能です。
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過電流時間がおおよそ1ms以下の場合
(ア)各ヒューズの全遮断l2t値を「使用電圧に対する全遮断l2t」グラフを使用して補正する。
(イ)保護対象物の許容l2t値が公開されている場合はその値と比較し、全遮断l2tの方が小さければ破壊前に遮断可能です。
(ウ)保護対象物の破壊電流-時間のみが公開されている場合は、その値から許容l2t=破壊電流2×時間を算出し、(イ)同様に比較検討します。
aの領域は他の保護機器や電流制限機能により保護し、bの領域の保護を重視して選定する場合が多いようです。又、全遮断l2tが許容l2tより大きい場合でも、破裂・発火・二次破壊防止用としてよく使われております。
- 遮断性能を知りたい(遮断不能な電流値を知りたい)
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- 各ヒューズの遮断容量値を参照願います。これを超える電流は遮断できません。
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各ヒューズの最小遮断電流値を参照願います。これを下回る電流は遮断できません。溶断しても遮断できず、事故になる場合が有る為、
- 他の保護機器や回路の電流制限機能により、この領域の電流が流れないようにする
- 回路電圧を上回る定格電圧のヒューズを使用して、最小遮断電流を小さくする
等の対処をお願いいたします。
- 電気的耐久性能を知りたい(過電流が何秒-何Aまでだったら耐えられるか知りたい)
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- 各ヒューズの溶断特性曲線から値を読み取ってください。
- 溶断特性曲線の電流範囲よりも、大きな電流が流れる場合は、各ヒューズの溶断l2tから計算します。溶断時間=溶断l2t値÷(短絡電流値)2(これらの溶断時間・電流は1回限りの過電流にのみ有効です。このような過電流が流れた後はヒューズが切れやすくなります。詳細は寿命に関する資料を参照願います。)
- 電気的耐久性能を知りたい(定常電流や繰り返し過電流に対するヒューズの寿命が知りたい)
- 別途詳細資料をご用意しております。弊社までお気軽にお問合わせ下さい。
- 耐環境性能を知りたい
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- 発熱・・・各ページの温度特性グラフを参照願います。
- 温度特性・・・"周囲温度による補正"グラフを参照願います。
- その他耐環境性能・・・弊社までお気軽にお問合わせ下さい。
(車載用のヒューズに関しては、追加環境試験が必要な場合があります)
- 特性グラフの見方がよくわからない。
- カタログの見方はこちら(カタログの見方)をご参照ください。 尚、ご不明点およびご質問等はお気軽に弊社までご相談下さい。
- 回路の何処にヒューズを使えば有効ですか?
- まず、何をヒューズで保護するかをご検討下さい。適用位置例はこちら(ご利用ガイド)をご参照ください。